「美白」という言葉が、
美容の代名詞のように使われるようになったのは…
平成10年代の終わりから20年代初頭のこと。
昭和から続いていた健康的な日焼け肌ブームを経て、
ようやく紫外線による肌へのダメージに着目し出したのがこの頃なのだそう。
それ以降ずっと、
「透き通るような白い肌」に憧れる私たち日本人女性。
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それもそのはず、
肌の白さ=生物として生存していくには「弱点」が多いから。
美しさだけを求めて美白にこだわることが、
果たして本当に良いのか?
というのが、本日のネタです。
目次
色の白いは七難隠す?むしろ隠さず、多難丸出し!
「色の白いは、七難隠す」
という諺があるくらい、
日本では昔から色白が支持されてきたようです。
でもそれは、
あくまでも「白」という色のイメージ。
- 白=清潔・純粋・無垢
- 白=紅白(お祝い)・白星(勝利)等の縁起色
- 白=神様が白い動物に変身する、神に仕える巫女の装束
と、何やら昔から良いイメージ。
件の諺もこれらのイメージを元に「七難」が設定されていて、
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しかし実際のところ、
肌の白さが七難を隠してくれるのは若いうちだけ。
年齢を重ねれば重ねるほど…
難が丸見えになるのが色白の宿命。
- シミ
- そばかす
- 吹き出物
- 色素沈着(くすみ)
- 血管
- シワ
- クマ
という加齢によって訪れる様々な肌トラブルを、
一点の曇りもなく晒け出してしまう…
そんな色白さんの30代以降は、
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肌の色によって異なるメラニンの重要性
肌の色の違いは、
「メラニン」の量によって生まれます。
そしてこのメラニンは、
「メラノサイト」という物質(メラニン細胞・色素細胞)によって作られています。
メラノサイト自体の数は、
白人・黒人・黄色人種ともに同じですが…
メラニンの量は、白人の肌に比べて黒人が約40倍、
黄色人種はちょうどこの中間くらいです。
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そして、肌の色が黒ければ黒いほど…
- 紫外線による皮膚がんの発生が少ない
- 肌の老化現象も穏やかになる
と、実はいいことずくめだったりします。
その理由はメラニンの役割。
メラニンの最も重要な役割は「紫外線から肌を守る」ことで…
- メラニンが紫外線を吸収することによって、日光障害や悪性腫瘍の発生を防ぐ
- 紫外線から真皮を守ることによって、肌の老化を防ぐ
という、非常にありがたい存在なのです。
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ちなみに、私たちが気にしている肌の老化現象の約8割は
「光老化」によるもの。
紫外線を浴びることによって、
組織が破壊されて起こるものです。
加齢による「自然老化」は約2割程度しかないので…
肌が白く、メラニンの量が少ない人ほど
老けるのが早いと言うことになります。
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日本人が手を出しがちな美白化粧品の危険性
上で説明したとおり、
メラニンには肌にとって重要な役割があるにも関わらず…
これを排除すると言う愚かな行為をするのが
「美白化粧品」
美白化粧品とは厚生労働省の認可がおりた
美白有効成分を配合している医薬部外品のこと。
- メラニンの生成に必要な酵素「チロシナーゼ」の働きを阻害
- メラノサイトの活性化を抑制する
この作用がメラニンの生成を抑えることで、
シミやくすみのない肌を手に入れるというシステムのようですが…
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メラニンは確かにシミやくすみの原因にもなりますが、
肌を守ってくれているのです。
それなのに、このメラニンを人為的に減らしてしまうのは…
紫外線の影響を受けやすくする = 老化しやすくなるだけ。
そもそも美白化粧品は、
これから出来るシミやくすみに対する予防的な効果を期待するもの。
既に出来てしまったシミが、
化粧品で完全に消えることはありません。(薄くなる程度)
それだったら、
メラニンの生成を抑制し続けて老化のリスクを負うより、
出来てしまったシミをピンポイントで完全除去(レーザー等で)した方が、
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美白にこだわるなら紫外線と闘うのみ
それでも美白にこだわりたいと言う方は、
地道に紫外線と闘ってください。
そもそもシミやソバカスの原因は、
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本来ならターンオーバーによって排出されるメラニンが、
過剰に生成 排出されず肌に残ってしまうと言う現象が引き起こすもの。
つまり、徹底的な紫外線予防が出来るのなら…
美白化粧品を使って肌全体の白さを目指しつつ、
光老化を最小限に抑えることも可能ということ。
ちなみに、
徹底的な紫外線予防 = 女優さん並みの紫外線対策。
- 日中に屋外を歩くことはほとんどない
- 移動は全て車(後部座席限定)
- 炎天下に出る必要がある時は、大きくてイカツイ紫外線防止パラソルで防御
- こまめに化粧直し(パウダーを重ねる)
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上に該当しない人は…
- 実用的な紫外線対策と事後処理(シミ除去等)をうまく併用
- 生まれつきの肌の色と上手に向き合う
と言う選択をした方が、40代以降に良い結果が待っています。
地黒の下克上は30代後半からスタート
なんだかんだ言いつつ、
色白がメリットになることもあることはあります。
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ただしこの「色白」、
上で挙げたとおり30代以降の肌人生が割と過酷です。
10代半ばあたりから紫外線対策を徹底してきた、
筋金入りの美容ヲタでもない限り…
若い頃に浴びた紫外線のツケがものすごい勢い(利子200%)で
返ってくるから。
- メラニンの量が多い人よりも、受けているダメージが大きい
- 浮き出たシミやソバカス、くすみはくっきりはっきりと目立つ
- 元々皮下脂肪が多めの色白肌は、ただでさえ弛みやすいのに光老化でさらに悪化
一方、地黒(生まれつきメラニンの量が多い色黒肌)さんは…
- メラニンの量が多いので、ダメージの蓄積が少ない
- 多少シミやソバカスが出来てもあまり目立たない
- 元々皮下脂肪が少なめ、かつ光老化の影響をあまり受けないので弛まない
と、老化への抗体がばっちり備わっているので…
30代後半あたりから、
圧倒的な差をつけて下克上が始まります。
特に顔の印象を一番老けさせてしまう「弛み」は、
美容医療でもなかなかハードルの高い症状。
それこそ「整形」の領域に足を踏み入れなければ、
目立った改善を望めないこともあるほど。
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それなのに…
「肌を白くしたい」なんて美白化粧品を使っている人、
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おまけ
なんでこの記事を書こうと思ったか…
というと、
つい昨年の夏まで某アジアの国で仕事をしていた時のこと。
浅黒い肌を持つ同世代の同僚やその家族、
お母さん(60代)やおばあさん(80代)までもがみんな揃いも揃って
弛んでいないことに気づいたのです。
街ゆく女性をカフェから観察しまくっても、
やっぱり顔の弛んでいる人が圧倒的に少ない!!
と言う事実を目の当たりにし、
帰国してから調べまくったのでした。
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