消費者の声から生まれた商品というなら話は別ですが…
消費者(素人)がオリジナル商品を作りました!と言われても、買いたいと思いますか?
ハイイロネコ
しかし今、そんな化粧品が市場に出ていると知って…
ちょっと驚いています。
目次
素人プロデュースの化粧品を知ったきっかけ
ある時、知人の紹介で知り合った30代女性数名と…
ハイイロネコ
ハイイロネコ
…と、こんな話をしました。
その後順調にHPや通販サイトの立ち上げ、ブログも完成したとのことで覗いて見ると…
確かに新しい化粧品ブランドが立派に誕生していました。
「OLのこだわりがいっぱい詰まっています!」
「私たちの肌の悩みをすべて解決してくれた!」
と紹介されている商品は、パッケージも内容(成分構成)も実にシンプルなものでした。
ハイイロネコ
化粧品はどうやって作る?OEM?それともODM?
色々と疑問しか浮かばなかったので、ちょっと調べてみたところ…
個人が化粧品を製造するには、以下の2つの方法がありました。
- OEM:Original Equipment Manufacturing
商品の生産が可能な工場を所持している業者に、依頼者側から製造ノウハウを提供して商品を作ってもらうこと。 - ODM:Original Design Manufacturing
商品の生産が可能な工場を所持している業者が自社の製造ノウハウを使用して他社(個人)の商品を作ること。
まず、OEMの場合は原料から製造方法のすべてをメーカー側で指示する必要があります。
つまり商品開発を行う必要があるので、素人にはほぼ不可能。
一方、ODMは商品の開発から製造までのすべてを業者にお任せすることが可能です。
これなら、素人でも化粧品を作ることができるのかもしれません。
しかし下請け的なイメージが強いOEMに比べて、比較的対等な立ち位置のODM。
ただの個人、しかも小ロットの発注を受けるとは思えず…
ハイイロネコ
中間に怪しい業者の存在が見えてきた
その後も色々リサーチしたところ…
化粧品の開発や製造は、彼女たちが直接行なっているわけではありませんでした。
彼女たちは、あくまでもただの「販売者」であり…
開発者・製造者との間に、ちょっとばかり怪しい会社の存在があったのです。
その仕組みは、簡単に言うと以下の通り
- とある会社がODMで化粧品を開発・製造
- 紹介でセミナーに集まった主婦やOL相手に安価で卸す
- 自分たちで勝手にブランド名をつけて、オリジナル商品として販売する
というシステムを利用して、自分たちのオリジナルブランド商品を作っていたのでした。
このとある会社、調べれば調べるほどグレーな感じで…
他にもマルチで有名な企業の委託販売を、事業内容に堂々と盛り込んでいました。
あとから共通の知人を介して確認してみたところ…
彼女たちはセミナーに誘われて参加し、この商法の勧誘を受けて契約をしたのだそうです。
ハイイロネコ
この素人プロデュース化粧品がNGな理由
怪しい業者を介しているとは言え…
ODMで作られた化粧品であれば、いくらご本人たちに知識がなかろうと品質に影響はしません。
しかし、この化粧品を買うべきではない理由が以下
- グレーな会社から卸している時点で、結構な手数料が引かれている
- 上の理由から、販売者が商品を仕入れた時点の原価がムダに高騰
- さらに自分たちの利益を乗じて販売している=二重の利益と送料が上乗せされている
実際に商品を見てみると、その成分は実にシンプル。
ドラッグストアなら800円程度の代物に、約4倍の値が付けられていました。
そして、さらに言うなら…
- 素人がマルチまがいの会社から買い取らされた化粧品
- それにオリジナルブランドタグを付けただけの商品
- なのに、いかにも「自分たちがこだわって開発した化粧品」であるかのように販売
と言う流通過程だけをとってみても、あまりいい印象がありません。
ハイイロネコ
結論:素人プロデュースの化粧品はお金の無駄
もちろん、個人が作ったブランドの化粧品が全て悪いわけではありません。
今や有名な某ナチュラル系のブランドも、始めは素人が自分の肌のために作った化粧品です。
ただし、今回ご紹介したものは…
化粧品の知識もこだわりもないド素人が、マルチの新商法に乗せられただけの片手間商売。
ついでに言うなら…
ハイイロネコ
という、何とも突っ込みどころの多い化粧品。
たぶん…お金の無駄です。