薬機法上の「化粧品」にはたくさんの種類があるのですが…
今回お伝えするのはスキンケアで使用する化粧品、つまり「基礎化粧品」のことです。
(メイク落とし 〜 保湿クリーム・美容液あたりまでのこと)
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化粧品の種類と効果
「化粧品」と一言でまとめても、その中にはかなりの種類があります。
主にメイクアップで使用するファンデーションやアイシャドウ、チーク等も化粧品、スキンケアで使用する化粧水や乳液、美容液、クレンジング剤、洗顔料も化粧品です。
また、薬機法(旧薬事法)上の化粧品という観点では…
この他にシャンプーやコンディショナー、歯磨き粉の類まで含まれてきます。
用途は異なれど「化粧品」である以上、これらには全て法律で義務付けられた規定があります。
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使用する目的が「洗浄」であれば、それで充分なのですが…
「成分を浸透させることで何らかの効果を得る」目的だった場合は、少し話が違ってきます。
基礎化粧品(スキンケア用化粧品)にできること
「化粧品」が角質層までしか届かないということは…
表皮の一番上の部分、ここまで (図参照)
つまり、表面を潤すことしかできません。
どんなに「肌細胞に…」「ターンオーバーが…」「美白…」云々の効果を謳っていても…
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「コラーゲン」や「ヒアルロン酸」と言った成分が配合されていても…
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化粧水の効果
かろうじて化粧品の成分を届けられる角質層ですが、ここにいるのは、既に「死んだ細胞」。
何をしようと「潤す」以外の効果を望むことは出来ません。
それなら、最初から「角質層を潤す」という目的に絞って化粧水を選ぶのがベスト。
余計なもの(美白成分等)が配合されていないシンプルな成分構成で…
もともと角質層に存在する「セラミド」を配合している化粧水であれば、
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乳液・美容液・クリームの効果
いかにも潤い効果がありそうな、乳液・美容液・保湿クリームの類も同様。
どんなに高額だろうと、どんな有名な製品だろうと…
「化粧品」である以上は、化粧水と同程度の効果しか望めません。
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油分で肌の表面を覆って、角質層の水分蒸発を防ぐこと。
しかしこの程度の効果は、健康な肌であれば「皮脂膜」が担ってくれています。
加齢や肌質などによって「皮脂の分泌が減少している」と感じるのであれば…
油分+潤い成分(※)程度の、シンプルな配合のものを選んでみてください。
直接真皮に届くわけではないので、肌のハリや弾力を補うことは出来ませんが、これらの成分の保湿力が角質層を潤すことは可能です。
医薬部外品や医薬品にできること
基礎化粧品の中には、有効成分を肌の奥まで届けられるものも存在します。
それが、医薬部外品や医薬品。
これらはただの「化粧品」とは異なり、基底層や真皮にまで浸透することが可能です。
例えば、美白剤は基底層にあるメラニン細胞に直接働きかけることが可能なので…
角質層までしか届かない「化粧品」に比べれば、それなりの効果が期待できるのです。
しかし、そこまで浸透するということは…
表皮のバリア機能を破壊して侵入するということ。
美白だろうと真皮のハリだろうと、何らかの「成分を浸透させる」ことで得られる効果、しかも自宅でできるスキンケアのレベルなんぞ…
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それよりも、バリア機能を破壊することのデメリットの方が大きいかもしれません。
そのうえ、もしかしたら…
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植え付けられたスキンケア方法の概念=嘘
いつの時代からか、スキンケアと言えば…
- メイク落とし(クレンジング)
- 洗顔(洗顔料・石鹸)
- 化粧水
- 乳液・保湿クリーム・美容液
という順に使用するのが、当たり前であるかのような概念が植え付けられています。
いわゆる「スキンケアの常識」のようなもの。
特に乳液やクリーム、美容液の類は何種類も使用する人がいるほどで…
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と思ってしまいそうですが、そんな手間すら苦にならない工夫が施されているんですよね。
綺麗な色に良い香り、心地良い使用感にパッケージのデザインまで…
それもそのはず、化粧品会社の目的はただひとつ。
消費者に、より多く(多額)の製品を使わせること。
自社のカウンターで、スキンケアの重要性を力説しつつ…
メディアを通した広告や記事でもさりげなく刷り込む「スキンケアの常識」。
さらに、さまざまな角度から五感を刺激する工夫が施された商品と来れば…
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こうして私たちは、なんとなくそれが正しいと思うように誘導されているのです。
しかしこの戦略に乗せられて、本当はあまり必要のないスキンケアばかりを行なってしまうと…
人によっては大きなツケが帰ってくる羽目に。
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